春惜しむ--キャンパス無常2009/05/27

昔の大学はよかった…。
 昨今の大学は大変である。学問より研究、研究より論文の数である。教育より経営、経営より文科省である。そして授業より就職指導である。何よりかにより受験生である。受験生はお客様である。その親御様は神様である。入学金を振り込めば「学生さん」と呼び、授業料を受け取れば卒業させなければならない。と、友人がこぼす。
 選抜基準の遵守を主張すれば理事者から目の敵にされ、目をつむって入学させれば今度は面倒を見なければならない。熱心に教えれば頼られるし、頼られても期待に添えなければ恨まれる。恨まれれば何を言い出されるか分からない。何をしでかされるかも分からない。アカハラだのセクハラだのと、まるで腫れ物か何かにでも触るようなハラハラし通しの日々だという。

 キャンパスの木立見上げて春惜しむ まさと

■傀儡--新釈国語2009/05/27

 操り人形のこと。人形それ自身には意思や自己主張がないため、その動きはすべて傀儡師と呼ばれる人物の操作に委されている。国際政治の上では傀儡政権と言えば他国に操られるままに行動する政権を指し、国内政治においては何らかの事情で政治の表舞台に立てない人物が国内または海外から政治の指揮を執る政権を指す。他にも政党運営などにも用いられることがある。注意しなければならないのは傀儡と決めつけることが「操る」側の人物を時に過大に評価する一方で、「操られる」側の人物についてはその存在を無視し否定している点である。人間無視・人権無視と批判されないためには相応の根拠を示す必要がある。