新釈カタカナ語辞典(予告)2009/06/10

 明日から不定期で、新しい語釈辞典の連載を追加します。カタカナ語というのは片仮名で表記される言葉という意味です。パソコン用語など外来の言葉が中心になりますが、由来のはっきりしないものや日本生まれの言葉も混じりそうです。
 近頃ひどく気になるのが、官僚も政治家も新聞記者も平気で、明らかに従来の日本語とは生まれも育ちも異なる片仮名言葉を使うことです。一方で高齢化社会の到来を問題にしながら、一方では高齢者に決して理解しやすいとは思われない外来の言葉や聞いたこともないような片仮名表記の言葉を何の注釈もなしに平然と使っています。こうした姿勢に見え隠れするのは、この程度の言葉が理解できない日本人などいるわけがないといった、聞き手や読み手である国民を無視した高慢な態度です。
 筆者もまた理解できない側の一人であることを最初に申し上げて、懸命に意味や由来を調べたり勉強を重ねながら解説するつもりです。下記がその一例です。ご期待下さい。

■マーケティング marketing(英語)
 商売を盛んにして儲けを増やすために、どんな商品やサービスがよく売れるか調査し、それらをどんな方法で宣伝し販売すれば成功するか検討して結論を出すこと。官僚や学者風に言えば、生産者から消費者への流通を円滑にする活動。
 高度成長前の時代を知る人々にはマーケットは食料品や衣料品や日用雑貨などを買い求める場所、小さな店や露店の並ぶ市場(いちば)のイメージが強いことでしょう。しかしこの言葉の背景にあるマーケットは、売る側に立つ商人から見たものです。つまり商品の売り先です。利益を期待できる市場(しじょう)であるか、将来そうなる可能性があるかに関心をおいて使っています。消費者にとっては警戒が必要な言葉と言えるでしょう。

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