◎親品種--アジサイの季節2009/06/12

 東北地方北部も梅雨入りしました。梅雨にはとかくじめじめした印象がつきまといます。しかし場所によっては水不足も起きているそうです。今や空気も水も只(ただ)で手に入る時代ではなくなりました。これも地球が有限であることを忘れ、その一部として人間が存在することを忘れた結果です。日本列島に限って見るならば敗戦の苦しさを忘れ、国力の復興に自信過剰となり、繁栄を謳歌して消費と飽食と奢りとに明け暮れた結果でしょう。
 さて今日最初の一枚は、最近あちこちで目にするようになったスミダノハナビという品種です。今日はできれば、あと一枚か二枚追加したいと考えていますが、果たしてその時間が取れるか不明です。お昼頃と、今晩遅くにでもお確かめいただければ幸いです。
 扁平に近い円盤形のガクアジサイと立体的な手鞠状をしたアジサイでは植物学上の分類も異なるそうです。後者が西洋アジサイと呼ばれるのは何故でしょうか。外来種のアジサイと理解してよいのでしょうか。スミダノハナビは恐らく前者の親からつくられたものでしょうが、こうしていろんなアジサイを眺めていると、どの部分に注目するかによって、どちらにも似ているように感じます。

■愚図--新釈国語2009/06/12

 態度にはきはきしたところが見られず、常に動作や決断に遅れが出ること。そうした傾向にある人をも指す。動詞形「愚図る」は幼い子どもが、だだをこねて大人を困らせること。「愚図つく」は主に天候を表す場合に用いられ、雨が降ったり止んだりといったはっきりしない空模様をいう。また畳語の「愚図愚図」は行動などがのろのろしていること、不平を述べるさま、元の形が崩れた状態などを示すときに使われる。このように愚図はいずれの場合においても否定的な要素を含んだ語であり、使用に際しては注意が必要である。
 また経営者たるものは従業員から、政治家にあっては国民から、ゆめゆめこの2文字を冠せられることのなきよう日頃の動作決断には十分注意を払わなければならない。

◎谷戸の奥--アジサイの季節2009/06/12

 谷戸は関東地方では横浜市の南部から朝比奈峠を越えた鎌倉地域によく見られる小さな谷間(たにあい)のことです。これらの谷間には誰が植えたものか藪状に茂ったアジサイの群落を目にすることがあります。
 時には、いつの時代のことかは分かりませんが、そこに屋敷があったという話も耳にします。それがもし本当に西洋アジサイと呼ばれるに相応しいものだとすると、いつ頃いったい誰の手によって、この地に運ばれたのでしょうか。
 梅雨に入ったとはいうものの、雨はどうやらしばらくお休みのようです。アジサイにはいささか気の毒ですが、外出の予定があるときは助かります。

■カスタマイズ--新釈カタカナ語2009/06/12

 ある商品の使い勝手などを顧客の都合や習慣に合わせたものに作りかえること。靴、洋服、乗用車などを特注品として顧客の好みに合わせて製造すること。英語のcustomizeには日本語の「誂える」に近い内容が含まれている。但し日本ではパソコン用語としての普及が著しく、日本語入力ソフトなどの操作法を利用者の好みに合わせて部分的に変更することを指す言葉となっている。例えばMicrosoft社のIMEでは「ツール」「プロパティ」の順に進み、画面に表示されるメニューを選ぶことによって変更する項目とその内容を決定し、最後に「適用」「OK]をクリックして保存することでカスタマイズが完了する。実際にどの程度の変更が可能かはそれぞれのソフトによって大きく異なるため、単にカスタマイズが可能とかプロパティで操作法の変更ができるといった宣伝文句に踊らされないよう、商品の購入に際してはよくその中身を確かめることが求められる。

◎梅雨の中休み--アジサイの季節2009/06/12

 今日は、とうとう晴れてしまいました。日差しも出て、一日中お日様に照らされ、辛い思いをしたアジサイもあったのではないかと思います。今日最後は、そんな梅雨の中休みに見かけたアジサイの花です。
 葉っぱの表面にまるで水気がなく、乾いて、生気が抜けています。今頃は根っこから吸い上げた水気で少しは潤っているでしょうが、アジサイは根の浅い植物なので日当たりのよい乾燥した場所には向きません。何日も晴天が続くと、たちまち項垂(うなだ)れたり、しおれてしまいます。
 最近は多くの寺院にアジサイを見るようになりました。しかし適しているのは腐葉土がいっぱい溜まり、近くに湧き水のあるような湿ったところです。見上げれば、日差しを遮ってくれるような大木の枝が茂っているところなら申し分ありません。今度お出かけの際は是非、植わっている場所にも目を向けてみてください。
 明日は、いよいよ漢字の「紫陽花」について調べる予定です。紫陽花の趣も大きく変わります。お楽しみに。