◎一歳児(1)2009/07/08

 久しぶりに乳幼児の観察記をお届けする。前回はいつだったか、すぐには思い出せない。多分、大型連休前の4月に書いた「月曜日の保育園」だろう。今度は這い這いから伝い歩き、そして目出度く自力で立ち上がって万歳、となる辺りの乳児のことを記してみたい。
 きっかけは先週末の法事である。伯母の七回忌(しちかいき)に出かけた。伯母は大勢の子どもを授かったが、次女だけは運悪く大病に冒され不遇だった。伯母の後を追うように6年前の同じ月に亡くなった。伯母が案じて、一緒にあの世へ連れて行ったのだろうとか、呼び寄せたのだろうと噂した。
 この従姉妹には一粒種の男の子があった。仮に竹ちゃんと呼んでおこう。従姉妹は連れ合いに先立たれたため、幼いときから女手ひとつで竹ちゃんを育てた。素直なよい子だった。伯母も従姉妹の姉妹達もみんなで応援した。竹ちゃんは、母親が不治の病に冒されると独りで親の世話をした。長い闘病生活が続いた。竹ちゃんは、これから結婚もという年齢に達していたので、周りは気が気でなかった。先ほどの噂には従姉妹達のそんな思いも混じっていよう。
 法要の席で、少しやせてスマートになった竹ちゃんに6年ぶりに再会した。隣には可愛らしい女性が座り、膝に幼いが実にはっきりした顔立ちのまるで人形のように小さい男の子を載せていた。(つづく)

 ⇒http://atsso.asablo.jp/blog/2009/04/20/ 月曜日の保育園(1)

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