○百日紅(1)--夏の終りに2009/09/16

 吾亦紅より遙かに早く花を咲かせるが、こちらは草ではなく木である。吾亦紅はどこまでもワレモコウだが、こちらは和名にするとサルスベリに変じてしまう。漢名はヒャクジツコウという。漢名にしては珍しく、薬効などに注目した呼称でないところに特徴がある。
 それにしても百日は3ヵ月を超える長き日々である。「先生、少し長すぎませんか ?」と昔、高校の漢文教師に質問した。返ってきた答えは「百花繚乱、百薬之長、百鬼夜行、百戦百勝、議論百出どれも皆、非常に多いというのが百の意味だ。お前のように細かく、ひとつひとつ数えるほど中国の大人は暇ではないぞ。百人一首もいいが、たまには白楽天や杜甫でも読んでみろ」と一喝されてしまった。蛇足だが、このときの古文は別の教師が担当していた。(つづく)

  よく晴れて百日紅の盛り過ぎたり 甲田鐘一路

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