○春の山道2010/02/22

 久しぶりに遠出をした。といってもドライブではない。いつもの散歩道を途中で右にも左にも折れずにどんどん先へ先へと進んで、尾根を一周して戻ったまでの話である。3時間余りの道のりだった。途中には寂しいところもないわけではない。友人を誘って賑やかに出かけた。


  菜の花が咲いて人待つ谷の道 まさと

 出かけるたびに何か発見がある。それも大抵は乱開発の現場に遭遇するといった不運なものが多い。そういう嫌な目に遭うことが重なると、どうしてもその方角へは足が向かなくなる。開発を許可したり見て見ぬふりを続ける為政者に腹が立ってくる。だがそんなことを言っているといずれ散歩もできなくなるとか、年寄りの我が儘だなどと陰口をたたかれるのが相場だ。

 幸い今回の遠出では、そこまでの痛ましい開発現場には遭遇しなかった。その代り遠目に見える家々がどこか草臥れているようにも感じられた。いずれも高度成長期に誕生した新興の住宅地である。住人の年齢が確実に高くなってきた証拠であろう。


 それでも写真の木々のように、地面に広く深く根を張り、踏まれても踏まれても、たとえ一部は伐られようともしぶとく生き続けて欲しいものだ。そうすれば山道を下った先に、春の訪れを告げる菜の花が咲いていることもあろう。

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