■学習機能--新釈国語2009/06/15

 過去の経験を生かし、経験に学ぶ形で物事を判断すること。コンピュータを利用して日本語処理などを進める過程で生まれた発想であり、呼称である。コンピュータの場合は学習機能を有効にすれば過去の結果を統計的に処理して最多の結果に従うことも、直前の結果を優先させ他の結果と比較することで処理を決定することもすべてはプログラムの指示通りとなる。一方、人間の場合はそうした過去の経験の積み重ねに加えて、現状に対する認識や個人としての欲望も影響するため判断はコンピュータほど単純ではない。生身の人間に対し時に「ちっとも学習ができていない」とか「パソコン以下だ」といった罵声を浴びせるのは、浴びせる側の人間が人間らしさの意味を理解できず、人間だからこその複雑さや繊細さにも気づいていないと公言するに等しいことになる。

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