◆気が重い(3)2009/12/26

 沖縄県の面積は日本の国土全体から見れば僅か0.6%である。それでも東京都よりは少しだけ広い。但し広いといっても160もあるという小さな島の面積を寄せ集めた数字であり、最も大きな沖縄本島で比べるとその割合は0.32%弱となる。沖縄本島だけで見れば香川県の3分の2にも満たない面積である。
 この小さな沖縄本島の19%にあたる土地を米軍が基地として今なお24時間365日占有使用している。この現実を日本の人々はどこまで本気で考えているだろうか。そもそも、この事実を知っているだろうか。マスメディアはどこまでそれを伝えているだろうか。伝えようとしているだろうか。

 ⇒ http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/contview.jsp?cateid=14&id=579&page=1 米軍提供施設・区域の概要 (沖縄県基地対策課)

 現代社会に国際空港は欠かせない。それでも成田空港反対闘争が起き、今なお完全には解決していない。成田が駄目なら他の場所に造らなければならない。空港なしでは国際交流は不可能になる。電力にも似たことが言える。日々電力の世話になりながら多くの人が原子力発電所の建設に反対している。エコだ何だと言いながら、環境負荷の大きい火力発電所の世話になっている。水力発電の発電量は安定しているが、発電量全体に占める割合は低下傾向にある。太陽光発電や風力発電の見通しも決して明るいものではない。それでも現代人は電力の使用を止めないし、止めることができない。(文責・木多)