くら(3) ― 2009/02/08
先人は、自分たちの身体と直に接するところにも平面や空間としての「くら」を見ていた。足が接してできる平面は「あぐら」、両足のつけ根が生み出す空間は「またぐら」と考えた。足に関係する平面としての「あぐら」にはいくつかの態様があることも知っていた。真っ直ぐに立つためには両足の裏と水平に接する地面や床などが欠かせないし、腰掛けるためには臀部を支えてくれる新たな平面が必要である。こうして、より高いところに手を伸ばしたり遠くを眺めたりするために設ける足場も、屋内や屋外で一時的に腰掛けるための床几も「あぐら」と呼ばれることになった。
もうひとつの「あぐら」は床や地面に長時間座り込む方法に対して与えられた。楽な姿勢で座り続けるには両膝を左右に開き、両足を組む方法が適している。そのとき必要になるのが尻から足の先までを水平に保ってくれる安定した平面である。そこでこれも「あぐら」と呼ばれるようになった。
もうひとつの「あぐら」は床や地面に長時間座り込む方法に対して与えられた。楽な姿勢で座り続けるには両膝を左右に開き、両足を組む方法が適している。そのとき必要になるのが尻から足の先までを水平に保ってくれる安定した平面である。そこでこれも「あぐら」と呼ばれるようになった。
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