パソコン用語と日常語2009/02/02

 パソコンのような新しい技術は専門家の定義を曖昧にし、マニアとアマチュアとの差だけで物事が判断される機会を生み出した。パソコンの動作に関するトラブルはインターネット上で質問するのが最も手っ取り早く、しかも費用がかからない。分からないことは何でもインターネットで質問し、親切なマニアに答えてもらう。そんな風潮が広まっている。会社などの設立がいつの間にか「立ち上げ」と呼ばれるようになったのも、パソコンが普及してその用語が日常生活に入り込んだことの結果だろう。
 しかしいくらパソコンやパソコン用語が身近になっても、日常語とパソコン用語とではその背景も歴史も比較にならないほど異なっている。掲示板の質問に大勢の人から回答が寄せられるのは嬉しいだろうが、所詮はマニアとアマチュアとの意見交換・私的な交流の場に過ぎない。仮に「ベスト回答」などと表示されていても、それらはあくまでも「回答」であって、研究者による解答や審査ではないことに留意する必要がある。

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