■世襲--新釈国語2009/05/29

 国会議員が議員を引退するに際し、配偶者・子・孫・甥・姪などの親族に選挙地盤や後援会組織・選挙資金などを引き継がせること。元は封建領主、貴族、豪商、豪農がその地位、財産、身分、職業などを子孫に代々受け継がせてきたことを指す歴史用語である。現代においても皇族や一部の芸道には遺制として存続する。この用語が政治の世界において聞かれるようになった背景には近年、保守系議員の間で元議員の二世や三世が増えているという実態がある。かつて国会議員には貴族院議員を中心に旧大名家の家系に連なる者が多かったことからその名残とも考えられるが、基本的には選挙区民の民度と政治的風土の後進性によるのであって、これを一概に議員本人の自覚や意識の問題と批判するのは必ずしも的を射たものではない。

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