○十薬は清々し--夏便り2009/06/17

 十薬(じゅうやく)はドクダミの別名です。名前の由来は薬草としての効能の多さに因るとも聞きますが、梅雨時の草むらの中で見かける白十字を思わせる可憐な姿も少しは影響しているように感じます。しかし、その清々しいばかりの清楚な出で立ちとは裏腹に強烈な異臭を放ちます。一度手に触れれば臭いが付いてなかなか消えません。生命力が強く、地上と地下の2つを使って勢力を伸ばします。そのため根絶やしは難しく、多くの人から目の敵にされる植物です。
 そうした生命力の故にか、臭いを我慢して抜き取り天日でよく乾燥させると異臭は和らぎ、煎じて飲めば数々の薬効をもたらしてくれます。夏の弱った胃には格好の民間薬とされ、常用する人も多いようです。初めてドクダミ茶なるものに接したのも、そうした愛飲家のお宅でした。麦茶と誤って冷蔵庫から取り出し、大きなコップに注いでくれました。口に含んだときは驚きましたが、今では夏が来ると時々飲んでみたくなります。どこかに健康を感じさせる味がするから不思議です。

  どくだみや真昼の闇に白十字  川端茅舎

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