○木苺の実(2)--夏便り2009/06/19

 昔、山道で見つけたキイチゴはこの写真に近いものだった。高いところになっているものは摘み取るのに苦労した。棘のある痛い藪が人を遠ざけていた。手に入れ口に入れるためには藪と闘わなければならない。バラ科という説明も、この藪と棘を知っていれば納得できる。
 写真のキイチゴは少し太めの幹を高く伸ばした先の、か細い枝の先に空からぶら下がるように付いていた。もちろん下には藪があった。手は届かないが、何とか写真だけは撮ることができた。「下がり苺」と呼ぶ地方もあるそうだ。

  木苺の熟れて正午の寺の鐘  浅見千代子

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