夕闇迫る水田--田圃のある風景2009/06/09

 夕方、西の空に太陽が沈む頃すぐに東の空から月が出ればよいのですが、自然はそう都合よくはできていません。明るいうちから用もないのに顔を出すこともあれば、顔を出しても御愛想ばかりの三日月や御愛想さえも疑われる新月のこともあります。一般に夕闇は、こうした時間帯の薄暗さを表す呼称です。
 写真の水田は田植えが終わって間もない頃の雨上がりの夕景色です。一日中降り続いた雨が夕方近くになって降り止み、雲の動きが激しくなって急に西の空に雲の切れ間が見えました。ちょうど日の入りの時刻でした。大急ぎでシャッターを押した中の一枚です。
 田圃の周りに支柱が立ち、早くも害獣除けの網が張られていることにご注目ください。これが日本農業の現実です。都会の人々が冷暖房と有り余る商品や輸入食料品に囲まれながら、やれエコだ環境だ不景気だ景気対策だと他人事(ひとごと)のように叫んでいる間も、こうしてせっせと米を作り野菜を作り、それらを自力で保護しながら暮らしているのです。どちらの足が地に着き環境を守っているか、一度でもいいから考えてみて欲しいものです。
 なお「田圃のある風景」は今日でひとまず終了とし、出穂(しゅっすい)か実りの頃に改めて掲載いたします。

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