○かぼちゃ(2)--夏野菜2009/07/02

 生ゴミはなるべく出さないように気を付けていても、畑で落とし損ねた黄色の葉っぱが見つかることもあれば、ゴボウの皮のように時には捨てざるを得ないこともある。南瓜の種もそうしたもののひとつである。子どもの頃はおやつ替わりによく食べたが近頃は滅多に口にしない。そのため生ゴミに混じってコンポストへ押し込められる。コンポストが満杯になると、出来上がった堆肥の一部として底の方から取り出され畑に撒かれる。このとき南瓜の種はまだ生きている。
 生きているから、時期が来ると、畑のあちこちで雨後の竹の子のように芽を出す。南瓜ばかり作るわけではないから、多くはいつか抜かれてしまう。だが運良く畑の隅などに芽を出したものはそのまま放置される。こうして南瓜は毎年、誰意識することなく栽培され、蜂の活躍などでうまく受粉できた雌花には可愛い南瓜の子が育ち始める。一方、雌花ではあっても雄花から花粉を届けてもらえなければ、やがて黄色に変色し腐ってしまう。
 南瓜には雄花がひょろひょろといっぱい付く。昨日の写真には開花前の雄花が2本写っている。今日の写真は雌花である。花がややしぼみかけ、受粉期が終わったことを示している。花の下にある小さな赤ちゃんが育つかどうかは、あと四五日もすれば分かるだろう。急に成長が始まれば、初秋には実りが期待できる。西瓜も南瓜も秋の季語だが、花は夏の季語である。(つづく)

  上空をB29が飛ぶ南瓜花  関淡水

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