■矛先(ほこさき)--新釈国語2009/07/18

 誰かを論難するときの言葉の向かう先。言葉で誰かを責める非難の意にも用いられる。矛とは古代に使用された武器の一種で、両刃の剣に長い柄が付いているものをいう。この柄を両手で握り、相手を狙って鋭く突き刺すように使う。その剣の先が矛先である。常に攻撃対象の相手に向けられることから、この意が生まれた。武器としての「ほこ」には鉾、戈、鋒、戟などもあるが、特に矛は使用頻度の高い熟語「矛盾」(むじゅん)の一要素として知られる。現代ではもっぱら非難合戦などの争いごとを示すときに用いられ、「矛を交える」は争いごとを始める意、「矛を収める」はこれを止める意となっている。

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