■屁理屈--新釈国語2009/07/31

 合理性も道理も大義も何もないのに、無理に筋道を通そうとしてつくりあげた理屈。
屁(へ)は平安時代に成立した「和名抄」にも見える言葉だが、本来の人体排出ガス以外の意に用いられるときは価値のないもの、とるに足らぬものを象徴する役割を担うことがほとんどである。しかし例外もあって、ここでは接頭語の非(ひ)と同じ役割を与えられ、それに当たらない、それ以外などの意を表している。ヘとヒの音が近いことから喧嘩の口上や口上茶番の際の洒落言葉として始まったものではないかと推測される。
 現在では政治家がマスメディアによる報道を意識して他党などを攻撃する際の、有力な手法のひとつに数えることができる。また官僚が非力な政府や議会の足下を見透かして自分たちに不都合な法案の作成に抵抗したり、それらの法案を骨抜きにする際の常套手段としても広く使われている。

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